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AIH重症度 (自己免疫性肝炎重症度分類)

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基本情報

正式名称: 自己免疫性肝炎重症度分類

日本語名: 自己免疫性肝炎重症度分類

対象年齢: 制限なし(小児から高齢者まで)

評価目的: 自己免疫性肝炎評価

実施時間: 5分程度

開発背景

開発者: 厚生労働省難治性疾患政策研究事業「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班

発行年: 2021年(最新版)

理論的基盤: 自己免疫性肝炎診療ガイドライン(2021年)

著作権・使用条件

厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班による公的文書のため、著作権制約は少ない

パブリックドメイン
原開発者: Ministry of Health, Labour and Welfare, Japan
日本語版: Japanese original
利用時の推奨事項 厚生労働省を引用

尺度構成

全体構造

  • 総項目数: 5項目(臨床所見2項目、臨床検査所見3項目)
  • サブスケール数: なし(単一評価軸)
  • 評価方式: 3段階分類(軽症・中等症・重症)

評価項目詳細

1. 臨床所見 - 2項目

  • 肝性脳症の有無(意識障害や行動異常)
  • 肝萎縮の有無(画像検査や触診所見)

2. 臨床検査所見 - 3項目

  • AST又はALT > 200 U/L
  • 総ビリルビン > 5 mg/dL
  • プロトロンビン時間(PT-INR)≧ 1.3

信頼性・妥当性

信頼性

  • 内的整合性: 臨床的妥当性が確認されている
  • 再現性: 客観的検査値に基づくため高い再現性

妥当性

  • 予後予測性: 重症例の予後不良を適切に予測
  • 治療方針決定: 専門医紹介の適切なタイミングを判定

得点化・解釈

判定基準

  • 重症: 次のいずれかが見られる

    • 臨床所見:肝性脳症あり または 肝萎縮あり
    • 臨床検査所見:PT-INR ≧ 1.3
  • 中等症: 重症の条件を満たさず、以下のいずれかが見られる

    • AST又はALT > 200 U/L
    • 総ビリルビン > 5 mg/dL
  • 軽症: 上記のいずれの条件も満たさない

対応方針

  • 重症: 遅滞なく肝臓専門医のいる医療機関への紹介
  • 中等症: 病態に応じ専門機関への紹介を考慮(特に黄疸高度、60歳以上)
  • 軽症: 外来での経過観察可能

実施上の注意点

対象者

  • 自己免疫性肝炎と診断された患者
  • 診断確定と同時に重症度判定を実施

評価者

  • 消化器内科医、肝臓内科医
  • 血液検査結果と身体所見を総合的に評価

制限事項

  • 急性発症例では典型的所見を示さない場合がある
  • 治療開始後は直近6か月間で最も悪い状態で判定

参考文献

  • 自己免疫性肝炎(AIH)診療ガイドライン(2021年)15頁
  • 厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班報告書