臨床評価スケール ClinicalScale  CliniScale 臨床評価スケール情報

CliniScale で入力

山田分類

詳細情報

このアプリは、CliniScaleで提供している臨床評価スケールの内容を説明するものです。

正確な情報については、必ず原典を参照してください。

業務でのご利用には、個人情報・個人データを侵害しないウェブ問診システムの セキュア問診票 をご利用ください。
患者さんの個人データに、運営会社や第三者はアクセス不可能である、という点が最大の特徴です。
個人データの流出や営利目的の転用は絶対にありません!

基本情報

正式名称: 山田分類

日本語名: 山田分類

対象年齢: 全年齢

評価目的: 食道がん深達度評価

実施時間: 内視鏡検査中の評価(数分)

開発背景

開発者: 山田・福富らによる研究グループ

発行年: 1965年

理論的基盤: 胃内腔隆起性病変の肉眼的形態学的特徴に基づく分類システム

著作権・使用条件

1965年に提唱された歴史的分類法で、現在は日本消化器内視鏡学会で標準的に使用されている胃隆起性病変の形態分類システム

パブリックドメイン
原開発者: Yamada T et al. (1991)
日本語版: Japanese original
利用時の推奨事項 山田を引用

尺度構成

全体構造

  • 総項目数: 4つの主要タイプ分類
  • サブスケール数: なし(単一評価軸)
  • 評価方式: 内視鏡的肉眼所見による4段階分類

タイプ分類詳細

I型 - 有茎性隆起

  • 茎を有する隆起性病変
  • 有茎性と広基性に細分類

II型 - 亜有茎性隆起

  • やや茎を有する隆起性病変
  • 亜有茎性とやや扁平に細分類

III型 - 無茎性隆起

  • 茎を持たない扁平隆起
  • 扁平隆起とやや陥凹に細分類

IV型 - 陥凹性病変

  • 陥凹を呈する病変
  • 陥凹性と潰瘍性に細分類

信頼性・妥当性

信頼性

  • 評定者間信頼性: 経験豊富な内視鏡医間で高い一致率
  • 内的整合性: 形態学的特徴と病理組織学的診断との高い相関

妥当性

  • 感度: II型5mm以上で高い悪性所見検出率
  • 特異度: III型10mm以上で高い悪性所見検出率
  • 予測妥当性: IV型20mm以上で高率な悪性所見との報告あり

得点化・解釈

基本分類

  • I型: 有茎性隆起(一般的に良性)
  • II型: 亜有茎性隆起(サイズ5mm以上で悪性の可能性)
  • III型: 無茎性隆起(サイズ10mm以上で悪性の可能性)
  • IV型: 陥凹性病変(サイズ20mm以上で悪性の可能性が高い)

悪性リスクの目安

  • 低リスク: 各タイプで上記サイズ未満の病変
  • 高リスク: II型5mm以上、III型10mm以上、IV型20mm以上

実施上の注意点

対象者

  • 胃内視鏡検査を受ける全ての患者
  • 隆起性病変が確認された症例

評価者

  • 消化器内視鏡専門医または十分な訓練を受けた内視鏡医
  • 山田分類の理解と経験が必要

制限事項

  • 病理組織学的確定診断が最終診断
  • 形態分類のみでは確定診断は不可
  • 病変サイズとの組み合わせ評価が重要

参考文献

  • 山田・福富による原典論文(1965年)
  • 日本消化器内視鏡学会ガイドライン