UC内視鏡分類 (潰瘍性大腸炎活動期内視鏡所見による分類)
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基本情報
正式名称: 潰瘍性大腸炎活動期内視鏡所見分類
日本語名: 潰瘍性大腸炎活動期内視鏡所見による分類
対象年齢: 全年齢(潰瘍性大腸炎患者)
評価目的: 潰瘍性大腸炎活動性評価
実施時間: 大腸内視鏡検査中(約30-60分)
開発背景
開発者: 厚生労働省研究班
発行年: 令和6年度改訂版(令和7年3月31日公開)
理論的基盤: 潰瘍性大腸炎診断基準・治療指針
著作権・使用条件
厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」(久松班)
パブリックドメイン
商用利用
可
許諾
不要
料金
無料
研修
不要
原開発者: Original Japanese gastroenterology guidelines
日本語版: Japanese original
利用時の推奨事項
ガイドラインを引用
尺度構成
全体構造
- 総項目数: 3段階分類(軽度・中等度・強度)
- サブスケール数: なし(単一分類)
- 評価方式: 内視鏡所見による客観的評価
分類詳細
1. 軽度 (Mild) - 所見
- 血管透見像消失
- 粘膜細顆粒状
- 発赤、アフタ、小黄色点
2. 中等度 (Moderate) - 所見
- 粘膜粗ぞう、びらん、小潰瘍
- 易出血性(接触出血)
- 粘血膿性分泌物付着
3. 強度 (Severe) - 所見
- 広汎な潰瘍
- 著明な自然出血
信頼性・妥当性
信頼性
- 評定者間信頼性: 消化器内視鏡専門医による標準化された評価基準
- 評定者内信頼性: 研修・教育による評価の標準化
妥当性
- 内容的妥当性: 厚生労働省研究班による専門家コンセンサス
- 基準関連妥当性: 臨床症状・治療反応性との相関
- 構成概念妥当性: 国際的診断基準との整合性
得点化・解釈
基本分類
内視鏡所見を総合的に評価し、以下の3段階に分類
活動性の判定
- 軽度: 軽微な炎症所見、局所治療や経口5-ASA製剤を検討
- 中等度: 中等度の炎症所見、全身治療の検討が必要
- 強度: 高度な炎症所見、積極的な全身治療が必要
治療方針への応用
分類結果は潰瘍性大腸炎治療指針における治療選択の重要な指標となる。特に強度では入院加療や生物学的製剤の使用を検討する。
実施上の注意点
対象者
- 潰瘍性大腸炎の診断が確定または疑われる患者
- 活動期の評価が必要な患者
評価者
- 消化器内視鏡専門医または十分な経験を有する消化器科医師
- 潰瘍性大腸炎の内視鏡所見に関する知識・経験が必要
制限事項
- 前処置なしの短時間検査でも評価可能
- 必ずしも全大腸の観察は不要
- 最も所見の強い部位で判定
- 内視鏡的に観察した範囲での評価となるため、観察範囲外の病変は評価できない
参考文献
- 久松理一,他:潰瘍性大腸炎・クローン病診断基準・治療指針.厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」(久松班)令和6年度分担研究報告書(令和7年3月31日)