SMI (簡略更年期指数・更年期指数)
詳細情報
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基本情報
正式名称: 更年期指数
日本語名: 簡略更年期指数・更年期指数
対象年齢: 更年期年齢の女性(一般的に45-55歳頃)
評価目的: 更年期症状評価 (日本版)
実施時間: 約3-5分
開発背景
開発者: 小山嵩夫ら
発行年: 1992年
理論的基盤: 更年期に特有な身体的・心理的症状の評価
著作権・使用条件
小山嵩夫先生による簡略更年期指数(1992年)。産婦人科漢方研究のあゆみ掲載論文に基づく。
情報なし
商用利用
不可
許諾
必要
料金
無料
研修
不要
原開発者: Koyama (1994)
日本語版: Original Japanese
利用時の推奨事項
原著を使用。出典を引用
尺度構成
全体構造
- 総項目数: 10項目
- サブスケール数: なし(単一尺度)
- 評価方式: 4段階評価(強・中・弱・無)
項目詳細と配点
項目1-2: 血管運動神経症状(各最大10点)
- 顔がほてる: 強10点/中6点/弱3点/無0点
- 汗をかきやすい: 強10点/中6点/弱3点/無0点
項目3-6: 重要身体・精神症状(最大12-14点)
- 腰や手足が冷えやすい: 強14点/中9点/弱5点/無0点
- 息切れ、どうきがする: 強12点/中8点/弱4点/無0点
- 寝つきが悪い、眠りが浅い: 強14点/中9点/弱5点/無0点
- 怒りやすく、すぐイライラする: 強12点/中8点/弱4点/無0点
項目7-10: その他の症状(最大7点)
- くよくよしたり、憂うつになる: 強7点/中5点/弱3点/無0点
- 頭痛、めまい、吐き気がよくある: 強7点/中5点/弱3点/無0点
- 疲れやすい: 強7点/中4点/弱2点/無0点
- 肩こり、腰痛、手足の痛みがある: 強7点/中5点/弱3点/無0点
注: 各項目の配点は症状の重要性に応じて設定されており、一律ではない。
信頼性・妥当性
信頼性
- 日本の医療機関で30年以上使用されている実績
- 1992年の開発以来、広く臨床現場で活用
妥当性
- 日本人の更年期症状に特化して開発
- 医師の診断との関連性が確認されている
- 簡便性と実用性のバランスが評価されている
得点化・解釈
基本得点
各項目の回答に対する配点は項目により異なる(上記「項目詳細と配点」参照)。合計得点: 0-100点。
重症度の目安
- 0-25点: 正常範囲 - 上手に更年期を過ごしています。これまでの生活態度を続けていいでしょう。
- 26-50点: 軽度 - 食事、運動などに注意を払い、生活様式も無理をしないようにしましょう。
- 51-65点: 中等度 - 医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法を受けた方がいいでしょう。
- 66-80点: 重度 - 長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう。
- 81-100点: 最重度 - 各科の精密検査を受け、更年期障害のみである場合は、専門医での長期的な対応が必要でしょう。
実施上の注意点
対象者
- 更年期年齢の女性
- 更年期症状を疑う女性
評価者
- 自己評価式
- 医療従事者による説明・支援が望ましい
制限事項
- スコアのみで更年期障害の診断は確定しない
- 他の疾患の除外診断が必要
- あくまで医療機関受診の目安として使用
- 症状の重症度評価であり、診断ツールではない
参考文献
- 小山嵩夫ら: 更年期婦人における漢方治療:簡略化した更年期指数による評価. 産婦人科漢方研究のあゆみ 1992; 9: 30-34