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SCOFF (SCOFF 摂食障害スクリーニング質問票)

詳細情報

このアプリは、CliniScaleで提供している臨床評価スケールの内容を説明するものです。

正確な情報については、必ず原典を参照してください。

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患者さんの個人データに、運営会社や第三者はアクセス不可能である、という点が最大の特徴です。
個人データの流出や営利目的の転用は絶対にありません!

基本情報

正式名称: SCOFF Questionnaire

日本語名: SCOFF 摂食障害スクリーニング質問票

対象年齢: 主に 18 歳以上の成人(原典の検証は 18-40 歳女性)

評価目的: 摂食障害スクリーニング

実施時間: 約 2-3 分

開発背景

開発者: Morgan JF, Reid F, Lacey JH

発行年: 1999 年

理論的基盤: DSM-IV 基準による神経性無食欲症・神経性過食症の中核症状

著作権・使用条件

原著論文における使用許可が必要な場合があります

情報なし
原開発者: John F. Morgan et al. (1999)
日本語版: Japanese version validated by Furukawa et al. (2009); further by Kameyama et al.
利用時の推奨事項 原著論文への引用を含める。Webアプリで正確な複製を確保。ライセンス不要

尺度構成

全体構造

  • 総項目数: 5 項目
  • サブスケール数: なし(単一スケール)
  • 評価方式: はい/いいえの 2 択回答

サブスケール詳細

1. S (Sick) - 嘔吐行動 - 1 項目

  • 満腹感による不快感から自己誘発嘔吐を行うかを評価

2. C (Control) - 制御感の喪失 - 1 項目

  • 食事摂取量のコントロール感の喪失に対する心配を評価

3. O (One stone) - 体重減少 - 1 項目

  • 3 か月間で約 6kg 以上の体重減少の有無を評価

4. F (Fat) - 身体認識の歪み - 1 項目

  • 他者からは痩せすぎと言われても自分では太っていると感じるかを評価

5. F (Food) - 食物への過度な関心 - 1 項目

  • 食べ物や体重に関する思考が生活を支配しているかを評価

信頼性・妥当性

信頼性

  • 内的整合性: 該当なし(5 項目の短縮版のため)
  • テスト再テスト信頼性: 口頭 vs 筆記版で κ=0.82
  • 評定者間信頼性: 該当なし(自己評価のため)

妥当性

  • 感度: 100%(神経性無食欲症・神経性過食症合計)
  • 特異度: 87.5%
  • その他: DSM-IV 基準と比較した併存妥当性が確認済み

得点化・解釈

基本得点

  • 各項目「はい」=1 点、「いいえ」=0 点で合計 0-5 点

スクリーニング結果の目安

  • 2 点以上: 摂食障害の疑いあり(専門医への相談推奨)
  • 1 点以下: スクリーニング陰性

実施上の注意点

対象者

  • 摂食障害のリスクがある者、または疑いのある者
  • 原典は 18-40 歳女性で検証されているが、幅広い年齢・性別で使用可能

評価者

  • 非専門家でも実施可能(簡易スクリーニングとして設計)
  • 口頭・筆記どちらでも実施可能

制限事項

  • 診断ツールではなくスクリーニングツールとして使用
  • 陽性結果の場合は必ず専門医による詳細評価が必要
  • 文化的背景による適応が必要な場合がある
  • Q3 の体重基準は 6.35kg→6kg に丸め(実用性考慮)、日本人向けには 2.5kg 版も検討可

参考文献

  • Morgan JF, Reid F, Lacey JH. The SCOFF questionnaire: assessment of a new screening tool for eating disorders. BMJ 1999;319:1467-1468