CliniScale 臨床評価スケール情報
SAQ (シアトル狭心症質問票)
詳細情報
このアプリは、CliniScaleで提供している臨床評価スケールの内容を説明するものです。
正確な情報については、必ず原典を参照してください。
業務でのご利用には、個人情報・個人データを侵害しないウェブ問診システムの
セキュア問診票
をご利用ください。
患者さんの個人データに、運営会社や第三者はアクセス不可能である、という点が最大の特徴です。
個人データの流出や営利目的の転用は絶対にありません！
基本情報
正式名称: Seattle Angina Questionnaire
日本語名: シアトル狭心症質問票
対象年齢: 成人（冠動脈疾患患者）
評価目的: 狭心症QOL評価
実施時間: 4-5 分
開発背景
開発者: John A. Spertus, MD, MPH
発行年: 1994 年
理論的基盤: 冠動脈疾患患者の主観的健康状態評価
著作権・使用条件
© 1995-2005 John Spertus, MD, MPH
情報なし
商用利用
不可
許諾
必要
料金
無料
研修
不要
原開発者: Spertus (1995)
日本語版: Japanese version validated
利用時の推奨事項
許諾取得。検証済み日本語版を使用
尺度構成
全体構造
- 総項目数: 19 項目
- サブスケール数: 5
- 評価方式: 6 段階または 5 段階選択式
サブスケール詳細
1. 身体的制限（Physical Limitation） - 9 項目
- 着替え、屋内歩行、シャワー
- 階段昇降、軽作業、庭仕事
- 歩行距離による制限評価
2. 狭心症安定性（Angina Stability） - 1 項目
- 過去 2 週間の症状変化
3. 狭心症頻度（Angina Frequency） - 2 項目
- 狭心症発作頻度
- ニトログリセリン使用頻度
4. 治療満足度（Treatment Satisfaction） - 4 項目
- 現在の治療への満足度
- 医師説明の十分性
- 治療効果への期待
- 治療継続への満足度
5. QOL（Quality of Life） - 3 項目
- 不安による生活制限
- 人間関係への影響
- 生きがいへの影響
信頼性・妥当性
信頼性
- 内的整合性: 高い信頼性を示す
- テスト再テスト信頼性: 級内相関係数 ≥0.78
- 評定者間信頼性: 該当なし（自己評価のため）
妥当性
- 感度: 該当なし（QOL 評価のため）
- 特異度: 該当なし（QOL 評価のため）
- その他: 構成概念妥当性（Canadian Cardiovascular Society 分類との相関 0.38-0.62）、予測妥当性（1 年後の死亡率・再入院率と有意な関連）、応答性（治療介入後の変化を適切に検出）
得点化・解釈
基本得点
- 各ドメインスコア: 0-100 点（高得点ほど良好）
- サマリースコア: 身体的制限・狭心症頻度・QOL の平均
重症度の目安
- 良好: 75-100 点
- 中等度: 50-74 点
- やや不良: 25-49 点
- 不良: 0-24 点
狭心症頻度特別解釈
- 0-30 点: 毎日の狭心症
- 31-60 点: 週単位の狭心症
- 61-99 点: 月単位の狭心症
- 100 点: 狭心症なし
実施上の注意点
対象者
- 冠動脈疾患と診断された患者
- 狭心症症状を有する患者
評価者
- 患者による自己評価
- 医療従事者によるサポートが推奨される場合がある
制限事項
- 著作権保護のため使用には許可が必要
- 文化的適応を考慮した翻訳版の使用が重要
- 急性期患者では症状の変動に注意
参考文献
- Spertus JA, et al. Development and evaluation of the Seattle Angina Questionnaire: a new functional status measure for coronary artery disease. J Am Coll Cardiol. 1995;25:333-341.