CliniScale 臨床評価スケール情報
PEDS (親による発達状況評価)
詳細情報
このアプリは、CliniScaleで提供している臨床評価スケールの内容を説明するものです。
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基本情報
正式名称: Parents' Evaluation of Developmental Status
日本語名: 親による発達状況評価
対象年齢: 0-8 歳
評価目的: 発達スクリーニング
実施時間: 約 2-5 分
開発背景
開発者: Dr. Frances Page Glascoe (バンダービルト大学小児科教授)
発行年: 1997 年初版、2003 年・2013 年改訂版（本実装は原典 10 項目版に基づく）
理論的基盤: 親の懸念が子どもの発達・行動問題の予測因子であるという研究
著作権・使用条件
PEDS (Parents' Evaluation of Developmental Status) は Dr. Frances Page Glascoe により開発され、PEDStest.com LLC が著作権を所有している。本実装は原典 PEDS（10 項目版）の英語版を参考に日本語化したものであり、公式な日本語版ではない。
尺度構成
全体構造
- 総項目数: 10 項目
- サブスケール数: なし（単一構造）
- 評価方式: 開放型質問 + 3 段階懸念レベル評価
質問項目詳細
予測的項目（5項目）
- 表出言語（話し方や言葉の発音について）
- 受容言語（他者の言葉の理解について）
- 行動（行動上の問題について）
- 社会性・対人関係（他者との関わり方について）
- 学習スキル（就学前教育や学習について）
非予測的項目（5項目）
- 全般的懸念（学習、発達、行動について）
- 微細運動（手や指の使い方について）
- 粗大運動（腕や足の使い方について）
- 身辺自立（自分でできることについて）
- その他（上記以外の懸念について）
信頼性・妥当性
信頼性
- 内的整合性: 各項目が独立性を保ちつつ全体に寄与
- テスト再テスト信頼性: 98-99%（Brothers et al., 2008）
- 評定者間信頼性: 82-96%（Brothers et al., 2008）
妥当性
- 感度: 91-97%（発達・行動問題のある児の検出率）（Glascoe et al., 2013）
- 特異度: 73-86%（典型発達児の正常判定率）（Glascoe et al., 2013）
- 予測的妥当性: 診断の 21 か月前に問題を検出
得点化・解釈
基本得点
- 予測的懸念数: 質問 2,3,6,7,9 での懸念の合計
- 非予測的懸念数: 質問 4,5,8,10 での懸念の合計
パス分類の目安
- Path A（高リスク）: 予測的懸念 2 つ以上（発達評価への紹介が必要）
- Path B（中リスク）: 予測的懸念 1 つ（発達評価への紹介を検討）
- Path C（軽微リスク）: 非予測的懸念のみ（発達ガイダンスと経過観察）
- Path D/E（低リスク）: 懸念なし（定期的な発達促進）
実施上の注意点
対象者
- 0-8 歳の子どもの親・主たる保護者
- 子どもの日常的な様子を把握している者
評価者
- 小児科医、保健師、発達相談員等
- 結果の解釈と適切な対応の知識が必要
制限事項
- 診断ツールではなくスクリーニングツール
- 定期的な再評価が推奨される
- 本日本語版は非公式翻訳版であり、文化的妥当性の検証が未実施
参考文献
- Glascoe FP. Parents' concerns about children's development: prescreening technique or screening test? Pediatrics. 1997;99:522-528.
- Brothers KB, Glascoe FP, Robertshaw NS. PEDS: Developmental Milestones—An Accurate Brief Tool for Surveillance and Screening. Clin Pediatr. 2008;47(3):271-9.