Mallampati分類 (Mallampati 分類、マランパチ分類)
詳細情報
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基本情報
正式名称: Mallampati Classification
日本語名: Mallampati 分類、マランパチ分類
対象年齢: 制限なし (主に成人)
評価目的: 気道確保困難予測
実施時間: 1-2 分
開発背景
開発者: Seshagiri Mallampati (1985 年)、Samsoon and Young (1987 年修正版)
発行年: 1985 年 (オリジナル 3 分類)、1987 年 (現行 4 分類)
理論的基盤: 口腔咽頭の解剖学的可視性による気道評価
著作権・使用条件
原典論文は学術文献のため、評価方法の記述は医学教育目的での使用が一般的
パブリックドメイン
商用利用
可
許諾
不要
料金
無料
研修
不要
原開発者: Seshagiri R. Mallampati (1985)
日本語版: Japanese version used in airway assessment
利用時の推奨事項
原著を引用。ライセンス不要
尺度構成
全体構造
- 総項目数: 1 項目 (分類評価)
- サブスケール数: なし
- 評価方式: 4 段階分類 (Class I-IV)
分類基準詳細 (修正版)
Class I
- 口蓋弓 (扁桃柱)、軟口蓋、口蓋垂がすべて見える
- 挿管困難リスク: 低い
Class II
- 軟口蓋、口蓋垂が見える (口蓋弓は見えない)
- 挿管困難リスク: 比較的低い
Class III
- 軟口蓋、口蓋垂の基部のみ見える
- 挿管困難リスク: 高い
Class IV
- 硬口蓋のみ見える (軟口蓋も見えない)
- 挿管困難リスク: 非常に高い
信頼性・妥当性
信頼性
- 評価者間信頼性: 中程度 (評価条件により変動)
- テスト再テスト信頼性: 良好 (短期間での評価)
- 内的整合性: 単一項目評価のため非該当
妥当性
- 感度: 約 50-60% (研究により変動)
- 特異度: 約 70-80% (研究により変動)
- 予測妥当性: 単独での予測精度は限定的、他の評価法との組み合わせが推奨
得点化・解釈
基本分類
Class I-IV の 4 段階分類
挿管困難リスクの目安
- Class I-II: 挿管困難リスク低い
- Class III 以上: 挿管困難リスク高い (対策検討必要)
- Class IV: 挿管困難リスク非常に高い (十分な準備必要)
実施上の注意点
対象者
- 気管挿管を予定している患者
- 全身麻酔を受ける患者
評価者
- 気道評価に習熟した医師・医療従事者
- 評価手技の標準化が重要
制限事項
- 単独での予測精度は限定的
- 評価者による差が生じやすい
- 評価条件 (体位、頭位等) が結果に影響
- Class I-II でも挿管困難となる場合がある
参考文献
- Mallampati SR, et al. A clinical sign to predict difficult tracheal intubation. Can Anaesth Soc J. 1985;32:429-34.
- Samsoon GL, et al. Difficult tracheal intubation: a retrospective study. Anaesthesia. 1987;42:487-90.