CliniScale 臨床評価スケール情報
Lauren (Lauren分類)
詳細情報
基本情報
正式名称: Lauren Classification for Gastric Cancer
日本語名: Lauren分類
対象年齢: 成人
評価目的: 胃癌の組織型分類 (腸型/びまん型)
実施時間: 病理評価に基づく
開発背景
開発者: Pekka Lauren
発行年: 1965年
理論的基盤: 組織形態により腸型とびまん型を区別、予後と疫学の違いを反映
著作権・使用条件
公的ドメイン
パブリックドメイン
商用利用
可
許諾
不要
料金
無料
研修
不要
原開発者: Pekka Laurén (1965)
日本語版: Standard classification in Japanese gastric cancer pathology
利用時の推奨事項
歴史的分類（1965年）のためパブリックドメイン。原著者Laurénを引用
尺度構成
全体構造
- 総項目数: 分類項目なし (組織学的分類)
- サブスケール数: なし
- 評価方式: 腸型、びまん型、混合型の3分類
- カテゴリ: 消化器外科、病理診断科
- 使用状況: 1,000件以上の論文で引用、胃癌の組織学的分類の標準
分類タイプ詳細
腸型 (Intestinal Type)
組織学的特徴:
- 腺管形成あり
- 良分化型から中分化型
- 癌胞巣が結合性
- 膨張性発育
臨床的特徴:
- 比較的良好な予後
- 環境因子 (H. pylori感染、塩分摂取) との関連
- 高齢者、男性に多い
- 発生率は減少傾向
びまん型 (Diffuse Type)
組織学的特徴:
- 腺管形成なし
- 低分化型から未分化型
- 癌細胞が散在性に浸潤
- 浸潤性発育
- 印環細胞がしばしば認められる
臨床的特徴:
- 不良な予後
- 遺伝因子との関連
- 若年者、女性にも発生
- 発生率は一定
混合型 (Mixed Type)
腸型とびまん型の両方の特徴を有する
信頼性・妥当性
信頼性
- 内的整合性: 該当なし
- テスト再テスト信頼性: 高
- 評定者間信頼性: 中程度
妥当性
- 感度: 高
- 特異度: 高
- その他: 予後予測に有用
得点化・解釈
基本評価
組織学的特徴に基づく分類
予後との関連
- 腸型: 比較的良好な予後
- びまん型: 不良な予後
- 混合型: 中間的な予後
治療への影響
分子生物学的特徴の違いにより、治療選択に影響する可能性がある
実施上の注意点
対象者
胃癌患者
評価者
病理医
制限事項
混合型の判定基準が明確でない場合がある
参考文献
- Lauren P. The two histological main types of gastric carcinoma: diffuse and so-called intestinal-type carcinoma. An attempt at a histo-clinical classification. Acta Pathol Microbiol Scand. 1965;64:31-49.
- PubMed: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14260976/