CliniScale 臨床評価スケール情報
JOA頚椎 (日本整形外科学会頚髄症治療成績判定基準)
詳細情報
このアプリは、CliniScaleで提供している臨床評価スケールの内容を説明するものです。
正確な情報については、必ず原典を参照してください。
業務でのご利用には、個人情報・個人データを侵害しないウェブ問診システムの
セキュア問診票
をご利用ください。
患者さんの個人データに、運営会社や第三者はアクセス不可能である、という点が最大の特徴です。
個人データの流出や営利目的の転用は絶対にありません！
基本情報
正式名称: JOAスコア頚椎疾患版
日本語名: 日本整形外科学会頚髄症治療成績判定基準
対象年齢: 成人（主に中高年）
評価目的: 頚椎疾患機能評価
実施時間: 約5-10分
開発背景
開発者: 平林洌ら
発行年: 1994年
理論的基盤: 頚椎症性脊髄症の症状評価
著作権・使用条件
日本整形外科学会により開発された公的な評価基準であり、学術・臨床利用における問診票の構造化は一般的に認められている。
情報なし
商用利用
不可
許諾
必要
料金
無料
研修
不要
原開発者: Japanese Orthopaedic Association (1975; revised 1994)
日本語版: Original Japanese; validated in Japan
利用時の推奨事項
JOAに連絡。出典を明記
尺度構成
全体構造
- 総項目数: 6項目
- サブスケール数: 4領域（運動機能、知覚機能、膀胱機能）
- 評価方式: 17点満点（運動機能8点、知覚機能6点、膀胱機能3点）
上肢運動機能 - 4点満点
- 箸・スプーンによる食事動作能力
- 0点：自力では食事不可能
- 4点：正常
下肢運動機能 - 4点満点
- 歩行能力と支持の必要性
- 0点：歩行不可能
- 4点：正常
上肢知覚 - 2点満点
- 上肢の触覚・痛覚
- 0点：完全脱失
- 2点：正常
体幹知覚 - 2点満点
- 体幹の触覚・痛覚
- 0点：完全脱失
- 2点：正常
下肢知覚 - 2点満点
- 下肢の触覚・痛覚
- 0点：完全脱失
- 2点：正常
膀胱機能 - 3点満点
- 排尿状況
- 0点：尿閉
- 3点：正常
信頼性・妥当性
信頼性
- 内的整合性: 高い整合性を示す
- テスト再テスト信頼性: 高い再現性
- 評定者間信頼性: 良好
妥当性
- 感度: 頚髄症の検出に高い感度
- 特異度: 良好な特異度
- その他: 海外の論文でも広く使用され、構成概念妥当性が確認されている
得点化・解釈
基本得点
各項目の選択肢に対応する点数を合計し、17点満点で評価する
重症度の目安
- 重度: 8点以下
- 中等度: 9-12点
- 軽度: 13-17点
改善率計算
改善率（%）= （術後点数 - 術前点数）/（17点 - 術前点数）× 100
実施上の注意点
対象者
- 頚椎症性脊髄症またはその疑いのある患者
- 主に中高年の患者
評価者
- 医療従事者または訓練を受けた評価者
- 患者の状態を正確に把握できる者
制限事項
- 文化的背景（箸の使用）を考慮する必要がある
- 患者の主観的評価に依存する部分がある
- 急性期には適用困難な場合がある
参考文献
- 平林ほか：日本整形外科学会頚髄症治療成績判定基準. 日整会誌 1994
- K Hirabayashi, K Satomi: Operative procedure and results of expansive open-door laminoplasty. Spine, 1988