Forrester分類 - 詳細情報

Forrester分類 (フォレスター分類)

詳細情報

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基本情報

正式名称: Forrester Classification

日本語名: フォレスター分類

対象年齢: 制限なし(急性心筋梗塞患者)

評価目的: 急性心筋梗塞血行動態評価

実施時間: 5-10分(Swan-Ganzカテーテル挿入後)

開発背景

開発者: James S. Forrester III

発行年: 1976年

理論的基盤: Swan-Ganzカテーテルによる血行動態測定

著作権・使用条件

原典論文: New England Journal of Medicine, 1976年発表

パブリックドメイン

商用利用可

許諾不要

料金無料

研修不要

原開発者: Forrester (1976)

日本語版: Japanese cardiology texts

利用時の推奨事項 出典を引用

尺度構成

全体構造

総項目数: 2つの主要測定値(心係数、肺動脈楔入圧)
サブスケール数: 4つのSubset(I-IV群)
評価方式: 2×2分類による4群分類

測定項目詳細

1. 心係数(Cardiac Index, CI)

基準値: 2.2 L/min/m²
2.2以上: 正常
2.2未満: 低下(末梢循環不全)

2. 肺動脈楔入圧(PAWP)

基準値: 18 mmHg
18未満: 正常
18以上: 上昇(肺うっ血)

分類結果

Subset I: CI≥2.2, PAWP<18(ポンプ失調なし)
Subset II: CI≥2.2, PAWP≥18(肺うっ血のみ)
Subset III: CI<2.2, PAWP<18(末梢循環不全のみ)
Subset IV: CI<2.2, PAWP≥18(両方あり)

信頼性・妥当性

信頼性

内的整合性: 該当なし(測定値ベースの分類のため)
テスト再テスト信頼性: 該当なし(測定値ベースの分類のため)
評定者間信頼性: Swan-Ganzカテーテルによる客観的測定値を使用、測定値は数値データのため再現性が高い

妥当性

感度: 該当なし(分類システムのため)
特異度: 該当なし(分類システムのため)
その他: 急性心筋梗塞患者の血行動態と強く相関、治療方針決定との関連性が確立されている、予後予測能力が検証されている

得点化・解釈

基本分類

心係数と肺動脈楔入圧の2つの基準値により4群に分類

死亡率の目安(原報告)

Subset I: 3%
Subset II: 9%
Subset III: 23%
Subset IV: 51%

治療方針

Subset I: 一般治療、鎮痛・鎮静
Subset II: 利尿薬、血管拡張薬
Subset III: 輸液、必要時カテコラミン
Subset IV: 利尿薬、血管拡張薬、カテコラミン併用、必要時補助循環

実施上の注意点

対象者

急性心筋梗塞患者(原則)
急性心不全患者(応用的使用)
Swan-Ganzカテーテル挿入適応のある重症患者

評価者

集中治療医、循環器専門医
Swan-Ganzカテーテル挿入・管理に精通した医師

制限事項

侵襲的な検査(Swan-Ganzカテーテル)が必要
慢性心不全患者への適用は注意が必要
代償機転のある心不全では解釈に注意

参考文献

原典: New England Journal of Medicine, 1976
理学療法ジャーナル 39巻4号

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