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CAGE (CAGE(アルコール依存症スクリーニングテスト))

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基本情報

正式名称: CAGE Questionnaire

日本語名: CAGE(アルコール依存症スクリーニングテスト)

対象年齢: 成人

評価目的: アルコール依存スクリーニング

実施時間: 1分未満

開発背景

開発者: Dr. John A. Ewing

発行年: 1968年(開発)、1984年(JAMA誌に発表)

理論的基盤: アルコール依存症の臨床的特徴

著作権・使用条件

  • パブリックドメインとされている(Ewing 1984年の原著者が幅広い使用を推奨)
パブリックドメイン
原開発者: John A. Ewing (1984)
日本語版: Japanese version available; validated in studies
利用時の推奨事項 原著論文を引用。Webアプリではさらなる対応不要

尺度構成

全体構造

  • 総項目数: 4項目
  • サブスケール数: なし(単一構造)
  • 評価方式: はい・いいえの2択、各項目1点

CAGE項目詳細

1. Cut down(節酒)- 1項目

  • 飲酒量を減らさなければいけないと感じた経験

2. Annoyed(非難への不快感)- 1項目

  • 飲酒を非難されることへの苛立ち

3. Guilty(罪悪感)- 1項目

  • 飲酒に対する罪悪感

4. Eye-opener(迎え酒)- 1項目

  • 朝の迎え酒や神経を落ち着かせるための飲酒

信頼性・妥当性

信頼性

  • 内的整合性: 広範囲に検証済み
  • テスト再テスト信頼性: 良好(具体的数値は研究により異なる)

妥当性

  • 感度: アルコール依存症患者の約84-90%を検出
  • 特異度: 問題飲酒者の約93-95%を検出
  • その他: 重度のアルコール依存症の検出に特に有効

得点化・解釈

基本得点

  • 各項目「はい」= 1点、「いいえ」= 0点で合計0-4点

スクリーニング結果の目安

  • 0-1点: 正常範囲(1点の場合は要注意)
  • 2点以上: アルコール依存症の可能性あり、専門医療機関受診推奨

実施上の注意点

対象者

  • アルコール摂取歴のある成人患者全般
  • 妊婦、大学生、逮捕歴のある者は特にハイリスク群

評価者

  • 医療従事者、プライマリケア医
  • 自記式でも実施可能

制限事項

  • 軽度のアルコール使用障害の検出には限界
  • あくまでスクリーニングツールであり、診断確定には専門的評価が必要
  • 全生涯にわたる経験を対象とするため、現在の状況のみでは評価できない

参考文献

  • Ewing JA. Detecting alcoholism. The CAGE questionnaire. JAMA. 1984;252(14):1905-7.
  • Mayfield et al. The CAGE questionnaire: validation of a new alcoholism screening instrument. Am J Psychiatry. 1974;131(10):1121-3.