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Braden Scale (ブレーデンスケール (褥瘡リスク評価))

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基本情報

正式名称: Braden Scale

日本語名: ブレーデンスケール (褥瘡リスク評価)

対象年齢: 成人 (18歳以上)

評価目的: 褥瘡リスク評価

実施時間: 5-10分

開発背景

開発者: Barbara Braden & Nancy Bergstrom

発行年: 1984年

理論的基盤: 褥瘡発生に関わるリスクファクターの統合的評価

著作権・使用条件

  • Barbara Braden and Nancy Bergstrom. Copyright 1988
情報なし
原開発者: Braden (1987)
日本語版: Japanese version validated
利用時の推奨事項 許諾取得。検証済み日本語版を使用

尺度構成

全体構造

  • 総項目数: 6項目
  • サブスケール数: なし(6つの評価領域)
  • 評価方式: 各項目1-4点評価(摩擦とずれのみ1-3点)

評価項目詳細

1. 知覚の認知 (Sensory Perception) - 4段階

  • 圧迫による不快感に対して適切に反応できる能力
  • 意識レベルや疼痛感覚の評価

2. 湿潤 (Moisture) - 4段階

  • 皮膚が湿潤にさらされる程度
  • 汗、尿、便などによる皮膚の湿潤状態

3. 活動性 (Activity) - 4段階

  • 行動の範囲と身体活動レベル
  • 歩行能力と日常活動の程度

4. 可動性 (Mobility) - 4段階

  • 体位を変えたり整えたりできる能力
  • 自発的な体位変換の頻度と能力

5. 栄養状態 (Nutrition) - 4段階

  • 普段の食事摂取状況
  • タンパク質摂取と栄養状態の評価

6. 摩擦とずれ (Friction and Shear) - 3段階

  • 摩擦とずれに関する問題の有無
  • 体位変換時の皮膚への影響

信頼性・妥当性

信頼性

  • 内的整合性: 高い一貫性を示す
  • テスト再テスト信頼性: 安定した結果
  • 評定者間信頼性: r = 0.83-0.99

妥当性

  • 感度: 61-100% (カットオフポイントにより変動)
  • 特異度: 26-100% (カットオフポイントにより変動)
  • その他: 国際的に最も広く使用される褥瘡リスク評価ツール

得点化・解釈

基本得点

  • 各項目の得点を合計 (6-23点)
  • 低得点ほど高リスクを示す

リスクレベルの目安

  • 重度リスク: 9点以下
  • 高リスク: 10-12点
  • 中等度リスク: 13-14点
  • 軽度リスク: 15-18点
  • 低リスク: 19点以上

実施上の注意点

対象者

  • 18歳以上の成人患者
  • 入院患者や長期療養施設の利用者

評価者

  • 医療従事者 (看護師、医師等)
  • 患者の状態を熟知している専門職

制限事項

  • 病院では18点以下、ICUでは16点以下で褥瘡リスクありとされる
  • 施設により異なるカットオフ値が使用される場合もある
  • 継続的な評価と再評価が必要

参考文献

  • Bergstrom N, Braden BJ, Laguzza A, Holman V. The Braden Scale for Predicting Pressure Sore Risk. Nurs Res. 1987;36(4):205-10.