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Bayley (Bayley-III乳幼児発達検査)

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基本情報

正式名称: Bayley Scales

日本語名: Bayley-III乳幼児発達検査

対象年齢: 生後16日~42カ月15日

評価目的: 乳幼児発達評価

実施時間: 社会情動・適応行動質問紙版は約15-20分

開発背景

開発者: Nancy Bayley

発行年: 2006年(BSID-III)、日本版2023年

理論的基盤: 発達心理学に基づく包括的発達評価

著作権・使用条件

本検査は著作権で保護されています。商用利用には適切なライセンスが必要です。

情報なし
原開発者: Nancy Bayley (1969); third edition 2006, fourth 2019
日本語版: Japanese version available; validated
利用時の推奨事項 Pearsonに連絡

尺度構成

全体構造

  • 総項目数: 社会情動尺度8項目、適応行動尺度7項目(合計15項目)
  • サブスケール数: 2つの主要尺度
  • 評価方式: 4段階評価(0-3点)

サブスケール詳細

1. 社会情動尺度 - 8項目

  • 泣いている時のなだめやすさ
  • 社会的応答性
  • 模倣遊び
  • 感情調整
  • 人見知り
  • 分離不安
  • 注意の持続
  • 感覚処理

2. 適応行動尺度 - 7項目

  • 受容的コミュニケーション
  • 表出的コミュニケーション
  • 日常生活スキル(身辺自立)
  • 対人関係
  • 遊びと余暇
  • 運動スキル
  • 不適応行動

信頼性・妥当性

信頼性

  • 内的整合性: 各尺度でクロンバックα > 0.80
  • テスト再テスト信頼性: r = 0.77-0.94
  • 評定者間信頼性: 良好な一致率

妥当性

  • 構成概念妥当性: 因子分析により確認済み
  • 予測妥当性: 将来の発達指標との相関あり
  • 併存妥当性: 他の発達検査との良好な相関

得点化・解釈

基本得点

  • 各項目0-3点の4段階評価
  • 社会情動尺度得点: 0-24点
  • 適応行動尺度得点: 0-28点(項目数7×最大4点=28点)
  • 総合評価点: 0-52点

発達レベルの目安

  • 年齢相応の発達: 総合評価点42点以上
  • 軽度の懸念: 総合評価点32-41点
  • 中程度の懸念: 総合評価点21-31点
  • 要詳細評価: 総合評価点20点以下

実施上の注意点

対象者

  • 生後16日から42カ月15日までの乳幼児
  • 早産児の場合は修正月齢での評価を考慮

評価者

  • 子どもの日常の様子をよく知っている保護者や養育者
  • 複数の養育者がいる場合は主たる養育者が回答

制限事項

  • 質問紙のみでは包括的評価は困難
  • 必要に応じて直接評価との組み合わせを検討
  • 文化的背景による影響を考慮

参考文献

  • Bayley, N. (2006). Bayley Scales of Infant and Toddler Development - Third Edition. Pearson.
  • 日本版Bayley-III刊行委員会 (2023). Bayley-III乳幼児発達検査. 日本文化科学社.