CliniScale 臨床評価スケール情報
BLEED Score (ブリードスコア(下部消化管出血重症度予測スコア))
詳細情報
このアプリは、CliniScaleで提供している臨床評価スケールの内容を説明するものです。
正確な情報については、必ず原典を参照してください。
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個人データの流出や営利目的の転用は絶対にありません！
基本情報
正式名称: BLEED Score
日本語名: ブリードスコア(下部消化管出血重症度予測スコア)
対象年齢: 成人
評価目的: 下部消化管出血重症度予測
実施時間: 2-3分
開発背景
開発者: Kollefらによる研究グループ（詳細な開発年不明）
発行年: 不明（元の開発研究は108名の救急部患者データ）
理論的基盤: 消化管出血の臨床所見と予後因子
著作権・使用条件
- 学術的評価ツールとして公開されており、臨床使用における特別な制限は確認されていません
パブリックドメイン
商用利用
可
許諾
不要
料金
無料
研修
不要
原開発者: Kollef MH et al. (1995)
日本語版: Japanese GI use
利用時の推奨事項
原著を引用。自由に使用可能
尺度構成
全体構造
- 総項目数: 5項目
- サブスケール数: なし(単一スケール)
- 評価方式: 二項選択(あり/なし)、各項目1点
リスク因子詳細
1. B - Bleeding ongoing (持続する出血) - 1点
- 入院時に上部または下部消化管からの持続的出血の存在
2. L - Low systolic blood pressure (低血圧) - 1点
- 収縮期血圧100mmHg未満
3. E - Elevated prothrombin time (プロトロンビン時間延長) - 1点
- プロトロンビン時間比（PT ratio）> 1.2 または INR > 1.2
4. E - Erratic mental status (意識状態異常) - 1点
- 原因を問わず意識状態の異常や混乱
5. D - Disease (不安定な併存疾患) - 1点
- ICU入院を要する不安定な併存疾患
信頼性・妥当性
信頼性
- 内的整合性: 複数研究で確認済み
- テスト再テスト信頼性: 良好
- 評定者間信頼性: 高い
妥当性
- 予測妥当性: 院内合併症の予測において有効性を確認
- AUROC: 0.65 (95% CI, 0.61-0.69) for major bleeding（中等度の予測性能）
- 比較研究: Oakland Score（AUROC 0.93）、Strate Score（AUROC 0.73）と比較して予測性能は劣る
得点化・解釈
基本得点
- 各項目0点(なし)または1点(あり)
- 合計0-5点の範囲
リスク分類の目安
- 低リスク(0点): 院内合併症リスクが低い
- 中リスク(1-2点): 中等度の院内合併症リスク
- 高リスク(3-5点): 高い院内合併症リスク、集中的管理が必要
実施上の注意点
対象者
- 下部消化管出血で受診した成人患者
- 急性期評価に適用
評価者
- 医療従事者による客観的評価が必要
- 臨床所見と検査結果の総合判定
制限事項
- 上部消化管出血には適用不可
- Oakland Score等と比較して予測精度は中等度（AUROC 0.65）
- 治療方針決定には他の臨床情報と総合的に判断が必要
- プロトロンビン時間の基準値（PT比とINR）については施設の基準に従って解釈
参考文献
- Comparison of Risk Scores for Lower Gastrointestinal Bleeding: A Systematic Review and Meta-analysis. JAMA Netw Open. 2022;5(5):e2211527
- Kollefらによる原著研究（詳細な文献情報要確認）